ファンコミュニティサービス『Gaudiy』でデザイナーをしているTORAJIROです🐅🐃🦒
Gaudiyでは、人気漫画の『約束のネバーランド』やアイドルグループ『22/7』など様々なブランド・IPコンテンツのファンの方に向けたコミュニティサービスを運営しています。
今回はその中でも、約束のネバーランドの公式ファンコミュニティサイト『みんなのネバーランド』にて、2020年末にリリースした「約ネバとの思い出を刻むマイナンバープロジェクト」「約ネバビンゴミッション」というプロダクト企画のデザインについてまとめていきます。
特にビジネス的な視点から打ち出された企画を元に「いかにユーザーが楽しめるものに変換していくか」を突き詰めながらデザインに落とし込んでいく流れや、具体的な事例を踏まえて振り返ってみようと思います✍️
約ネバとの思い出を刻むマイナンバープロジェクト あらゆるファン活動を「作品とのつながり」としてID上に記録したり、様々な外部連携に利用できる『マイナンバー』を発行すると、自分の認識番号(マイナンバー)が刻まれた世界に一つだけのデジタルトレカがもらえるという企画。
約ネバビンゴミッション 映画にまつわるクイズや映画半券を登録することビンゴをクリアし「限定デジタルトレカ」が手に入る企画。
正式リリースまでの期間:マイナンバー2週間、ビンゴ2週間 プロダクトオーナー:1名 ビジネスサイド : 2名 デザイナー:1名(自分) エンジニア:4名+インターン生1名
『みんなのネバーランド』は、約束のネバーランドのファンコミュニティをGaudiyが黒子として提供するような形で運用しており、コミュニティ内で実施する企画もクライアントとプロダクトチームが密にコミュニケーションを取りながら立てられています。
今回のマイナンバープロジェクトやビンゴミッションも、まず始めに「今後の外部サービス連携の布石としてマイナンバーを発行してもらいたい」「映画の販促を行いたい」というようなビジネス要件が定義され、それらをファンに届けるためのデザインをしていくことが自分たちの役割となっていました。
このような要件を元にデザインを進めていく上で『どうしたらユーザーが魅力的に感じてくれるか』『どのような体験であれば自然と楽しめるのか』というような解くべき問いの設定から施策策定までを素早く進めるためにデザインスプリントを行っています。
デザインスプリントはチームの使い方に合うようにプロセスを一部短縮し、2日間で終わるようにしたテンプレート改変版をmiroに用意してあり、プロジェクトメンバー全員を巻き込んで実施しています。
チームの目線を「ビジネス的なゴール」と「ファンが楽しめる体験」でのバランスをとりつつ、奇抜なアイデアを高速で形にしていくために、デザインスプリントはチームにあったフレームワークだと感じています。
組織文化として『ファン視点での意思決定』をとても大事にいる点でもデザインスプリントは発言者や話の上手さで意思決定がなされない点も組織文化に合っていると感じます。 実際「世界に一つだけのトレカ」や「ビンゴ」というような企画アイデアもこの中で生まれました。
デザインスプリントでまとめたラフな体験アイデアをデザインに落とし込んでいく上で「〇〇さんだったらこんな風に楽しんでくれそう!」というような、1人のファンレベルでユーザー像を深く理解していくことをチームで大事にしています。
例えば今回の企画でも、約束のネバーランドのファンの方々のコミュニティやTwitterでの発言・行動を辿りながら、過去にどんな体験をしていて、何にどんなリアクションをしているのか、他のファンの人とはどんな会話を楽しんでいるのかなどを具体的にリサーチし、「この人はどんな企画だったら楽しんでくれるか」を考えていきます。
今回のプロセスでは、僕が体験設計やUIデザインを行いながら並行してPO/CSのメンバーがユーザーリサーチやコンセプト策定をし、体験にどう落とし込むかの議論を重ねていきました。
約ネバとの思い出を刻むマイナンバープロジェクト リリース時にはメイン機能の無かったIDを作成をしてもらうために、「連載完結後も続いて行く約ネバとの思い出を『マイナンバー』に刻もう」というコンセプトの企画としてリリースしました。
マイナンバーを作ると、約ネバに登場する認識番号をモチーフにしたマイナンバーが刻まれた「世界に一つだけのトレカ」がもらえ、「推しキャラを手にいれた!」「もっと集めたい!」と思ってもらい、ゲットしたトレカを振り返るとその時の思い出に触れられる体験を意識しました。
約ネバビンゴミッション 映画にまつわるクイズを楽しんだり、映画半券をつかったミッションをクリアすることで限定トレカがもらえたりと、「映画を見る前も後も楽しめるような体験」「もう一度映画を見に行くきっかけを作る」という体験を考慮しました。
リリース時は案件が並行していたこともありバタバタしてましたが、「限定トレカが欲しいから映画もう一回行こうかな!」「推しのトレカゲット〜〜!」というような、こんな風に喜んでくれるといいな...と思っていた声が実際に聞けてホッとしました。
「Fandom」というバリューにあるように、Gaudiyにはファンが熱狂する最高な体験を創り出すために妥協しないカルチャーがあり、その中でチーム皆でファンと向き合いながら楽しんでもらえる体験をデザインしています。
また、Gaudiyではブロックチェーン技術を用いたIDサービスやペイメントサービスの開発をしており、そこではブロックチェーンのような「新しい価値や仕組み」を誰でも便利に使えるデザインに挑戦しています。
これからもファンの熱狂を生み出すデザインに向き合っていきたいと思います。
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