経営企画部門の “隔たり” をつなぐカンファレンス設計。「DIGGLE CONX 2025」のアートディレクションの裏側

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2025/12/01

DIGGLEは2024年より、経営企画部門向けのカンファレンスを毎年開催しています。2回目となる今年は「Connect to Transform Conference 2025 -隔たりをつなぐ経営企画へ-」(通称:CONX 2025)を開催しました。

経営企画は、経営層と現場をつなぎ、理想と現実の橋渡しをする重要な役割です。一方で、その立ち位置ゆえに、さまざまな「隔たり」に直面することも多い仕事だと私たちは考えています。

この隔たりをつなぐことで変革へ動き出す、というコンセプトのもと、プロジェクトチーム全体でのコンセプト設計から、そのコンセプトをDIGGLEの世界観に落とし込んだキービジュアル制作、会場体験設計、アートディレクションまで、コムデ室が関わったプロセスを具体的にまとめます。

DIGGLEが主催したカンファレンス「CONX 2025」でのアートディレクション

DIGGLEは「組織の距離を縮め、企業の未来の質を上げる」というプロダクトビジョンのもと、コラボラティブな経営企画体験を届けるためのプロダクトを開発しています。

一方で、経営企画という仕事が抱える隔たりを解消するにはプロダクトだけでは不十分だと私たちは考えています。

そこでDIGGLEでは、経営企画部門の方同士が、課題に共感し合い、つながる場としてのカンファレンスを2024年より毎年開催しています。第2回目となるCONX 2025には、延べ1,200名のお客さまに申し込みをいただき、当日は約600名のお客さまに来場いただきました。

DIGGLEが主催する経営企画部門向けのカンファレンス「CONX 2025」

CONX 2025のコンセプトは「隔たりをつなぐ経営企画へ」です。この「隔たりや分断をなくしていく」という姿勢は、DIGGLEがプロダクトビジョンとして掲げる「組織の距離を縮める」という考え方そのものでもあります。

CONX 2025のコンセプト “隔たりをつなぐ”

経営企画という仕事は、経営層と現場の橋渡し役として、データを通じて全社を俯瞰し、意思決定を支える重要な役割を担っています。一方で、その立ち位置ゆえにいくつかの構造的な課題に直面しやすい仕事でもあります。

例えば、経営層と現場の板挟みになり調整に苦労したり、業務の専門性が高いために他部署から理解されにくく協力を得ることが難しかったり。また、社内に同じ部門の仲間が少なく、悩みや知見を共有する機会が限られている、といった声も多く聞かれます。

このような課題を解消するために、DIGGLEではコメント機能などを通じて、経営企画と事業部、経営層と現場といった組織間の隔たりを解消する体験を強めることで、プロダクトに価値を感じていただいています。

DIGGLEは、経営管理/経営企画の「理解されづらさ」「協力の引き出しづらさ」を解決するための機能拡張をこれまでも続けてきた

しかし、プロダクト内だけでは解決できない領域もあります。それが、「経営企画同士が課題に共感し合い、社外の仲間とつながる」という体験です。

同じ悩みを抱える他社の経営企画と出会い、「自分だけじゃないんだ」と感じること。社内に同じ立場の方が少ないからこそ、社外でつながる意味があること。また、他社の取り組みや工夫を知ることで、自社での課題解決のヒントが得られること。こうした体験を提供するために、私たちはカンファレンスという場をつくっています。

CONX 2025のプロジェクトは2025年初頭から始動しました。各部門から有志メンバーが集まり、コムデ室からはJが参画。

まずチーム全体でカンファレンスのコンセプトを議論し方向性を固め、それを受けてJがキービジュアルの制作を担当しました。

その後、6月にArakakiがコムデ室に加わり、プロジェクトに合流。KVをもとにしたカンファレンス全体の体験設計、アートディレクション、制作パートナーのディレクションを、ArakakiとJの2名で推進していきました。

CONX 2025開催までの、コンセプト設計から、KV制作、会場体験設計、具体的な仕掛けづくり、を推進していった

カンファレンスの統括を中心として、組閣されたチームメンバー全員で、今年の「CONX 2025」のコンセプトの設計を行います。

ここではプロジェクトメンバー全員で「経営管理の課題」や「他社との違い」から議論を始めています。

コンセプト設計のポイント: インサイトを捉えることや、ユニークな事業のポジショニングをつくることにこだわる

この1年間でDIGGLEは数十名が入社し、前回のカンファレンスを知るメンバーと知らないメンバーが混在していました。そこで、チームの認識を揃えることも兼ねて、まずは全員でざっくばらんにコンセプトを議論することから始めています。

「経営企画部門の方はどんな悩みを感じているか?」「参加者が "やっぱりDIGGLEのカンファレンスは他と違うね" と感じる瞬間は?」といった、お客様のインサイトを捉えることや、事業としてユニークなポジションをつくることを意図した問いを置くことで、深いところからプロジェクトメンバーの意識が揃っていきました。

お客様に響くコンセプトを作るには、チーム全員が「経営企画のリアル」を本当に理解していることが前提だと考えています。そのため、コンセプトを固める前に、まず現場のリアルを掴むことに時間をかけました。

コンセプトを固める前に、経営企画部門の方の業務や課題感について何度も会話を重ねる

カンファレンス統括が「経営企画の業務内容」や「よく聞かれる課題」をまとめ、それをもとにミーティングで議論を重ねました。「この課題は本当に多くの企業に当てはまるのか?」「うちのお客様からはこういう声も聞く」といったやり取りを繰り返しながら、認識をすり合わせていきます。

同時に、「DIGGLEとして何を大切にしたいのか」「参加者にどんな感情になってほしいのか」といった、価値観や体験の本質についても話し合いました。プロジェクトメンバーには、経営企画出身者や、CS業務で日々お客様の声を聞いているメンバーもいました。データや調査レポートだけでなく、実際にお客様と接している中で感じ取っているリアルな声を持ち寄りながら、「CONX 2025で向き合うべき課題は何か」をチームで固めていきました。

このような議論を重ねる中で「隔たりをつなぐ経営企画へ」というコンセプトが生まれました。本質的な問いや組織のあり方を考える場だけでなく、実際に「隔たり」をつなぐための具体的な方法論も学べる、そうした両面を持つカンファレンスを目指すことになりました。

"隔たりをつなぐ"というコンセプトが固まった段階で、Jがキービジュアルの制作に着手しました。

カンファレンス開催は9月末。コンセプトが固まったのが6月頭で、実質的な制作期間は1.5〜2ヶ月程度でした。KVは会場体験設計やその他クリエイティブの基盤となるため、後の制作期間を充実させるべく、スピードと質を両立させる必要がありました。

ここまでのコンセプトを固める議論の文脈をKVに反映させることを意識して「経営企画部門の方のインサイトを捉える」ことと「DIGGLEらしいユニークなポジションを取る」ことを軸に、会場体験設計・アートディレクションの基盤となるKVを制作しました。

コンセプトから会場アートディレクションにつなげるための “間” として、スピーディーにKVを制作する

KVの方向性を決めるにあたり、まず競合となる経営企画向けカンファレンスのビジュアル調査をしました。

大多数のカンファレンスは、「ビジネスカンファレンスらしさ」を重視し、直線的なレイアウトや青系の配色でビジネス感を強調する傾向にありました。昨年のDIGGLEのカンファレンスも、その流れを汲んだビジュアルでした。

一方、今回は "隔たりをつなぐ" というコンセプトのもと、カンファレンスの体験設計そのものを見直そうとしていました。主催者から参加者への一方通行的なコンテンツ提供ではなく、参加者同士がつながり、対話が生まれる場をつくる。主催側は体験のプラットフォームとして、参加者同士のコミュニケーションが自然に起こる仕掛けを提供する。そうした体験設計の思想を、KVのビジュアルにも反映させる必要がありました。

そこで、一般的な「カンファレンスらしさ」のメンタルモデルから意図的に外れ、ビジネス感を抑えた柔らかい印象のKVを目指すことにしました。

コンセプトに合わせて、あえて「ビジネス感を強めすぎず柔らかい印象にする」ことに

"隔たりとつながり" をどう視覚化するか。ここが最も悩んだポイントでした。

最初はキューブ型のビジュアルや、宇宙的な広がりを感じさせる粒子的な表現など、いくつかの方向性を試しました。しかしどれも、まだ既存のビジネスカンファレンスのメンタルモデルに沿っている印象がありました。無機質で、ビジュアルとしての魅力に欠けてしまう。何より、他のビジネスカンファレンスと似たようなコモディティ的な表現になり、「DIGGLEのカンファレンスは違う」という位置づけが伝わらないと感じました。

そこで、「つながり」というテーマをもっと本質的に捉え直してみました。つながったり離れたりを繰り返す、生きた動き。有機的で、流動的なつながり。そうしたイメージを探る中で、「細胞」や「化学変化」というキーワードが浮かび上がってきました。

有機的で、流動的なつながりを表すために「多様なグラデーションの球体」をモチーフとした

この方向性でリサーチを進めるなかで出会ったのが、2025年大阪万博のデザインです。多様なオブジェクトが有機的につながり合う表現は、世の中では既に一定の認知を得ているため、突飛すぎて理解されないリスクは低い。一方で、ビジネスカンファレンスの文脈では新鮮で、差別化につながる。さらに、今回のコンセプトである「隔たりをつなぎ、そこから一緒に行動を起こしていく」という前向きなメッセージの表現としても効果的だと考えました。

この表現を発展させ、「多様なグラデーションの球体」をモチーフとすることにしました。

KV案をプロジェクトメンバーに共有する際は、ビジュアルだけを見せるのではなく、「なぜこのグラフィックなのか」という意図も言語化して伝え、フィードバックをもらうことも重視しました。

プロジェクトメンバーとKVを合意するために、自分は「コンセプトをどう解釈しているか」「モチーフの意図や思想は」といった内容をテキストにまとめて共有

コムデ室として大切にしているのは、完成したものを納品するのではなく、チームと一緒につくり上げていくプロセスです。今回は特に、業界でよく見られる表現とは大きく異なるアプローチだったため、「隔たりをつなぐ」というコンセプトをどう解釈し、なぜこのビジュアルなのかを丁寧に説明しました。

思考のプロセスを共有した上で、「球体の数や配置」「グラデーションの幅や色の組み合わせ」といった具体的な要素について、フィードバックを受けながら調整を重ね、最終的に特設サイトで公開されるキービジュアルが完成しました。

公開されたKV

KVがまとまり、カンファレンスの特設サイトが完成したタイミングで、Arakakiがコムデ室に加わりました。彼は、これまで15年以上、グラフィック・エディトリアル・Webなど幅広いクリエイティブ制作に取り組んできたバックグラウンドを持つ、コムデ室専任のメンバーです。

ここから約2ヶ月間、ArakakiとJで、カンファレンス全体の体験設計とアートディレクション、制作パートナーのディレクションを担当しました。

まず、Arakakiへのプロジェクトへのオンボーディングから始め、Jが視察で得た会場の制約事項やアイデア、これまでのコンセプト議論やKV制作の背景などを共有し、プロジェクトの文脈を引き継ぎました。その上で、Arakakiが会場体験の設計に着手していきます。定例ミーティングで進捗を共有しながら、チーム全体で議論を重ね、約2ヶ月かけてカンファレンス全体の体験設計を作り上げていきました。

会場体験設計で最も重視したのは「参加者同士のコミュニケーションが自然と生まれる場をつくる」ことでした。

今回のカンファレンスの体験の方向性をまとめた時の図解

CONX 2025では "隔たりをつなぐ" というコンセプトのもと、主催者から参加者への一方通行ではなく、参加者同士がつながる体験を目指していました。会場体験でもこのコンセプトをどう具体化するかを考えていきます。

登壇者の話を聞くだけでなく、参加者同士が課題を共有し合い、じっくり会話を交わすことを重視し、どうすればより自然なコミュニケーションが生まれるか、参加者同士がつながれるか、課題に共感し合えるか、といった観点で、カンファレンス全体の体験を設計していきました。

方向性が固まったところで、会場全体の体験の流れを設計していきました。

ここまでの議論でも「こんな仕掛けがあると良いのでは」とさまざまなアイデアが出ていました。それらを、受付から各セッション会場、休憩スペース、スポンサーブースまで、参加者の動線に沿って配置していきます。

「どのタイミングで」「どこで」「どんな体験」を提供すれば、自然なコミュニケーションが生まれるのかを参加者の目線で体験の流れを整理しながら、具体的に何をつくるべきかを洗い出していきました。

例えば

  • 受付直後には「課題に共感する」体験を

  • セッション間の移動時には「参加者同士がつながる」きっかけを

といったように、会場全体を通してコンセプトが体現されるよう設計しました。

会場の導線を考えながら、参加者の体験の流れや、何をつくるべきかを整理していく

これまでのコンセプト設計やKV制作までの議論の中で、いくつも「こんなことができると良いんじゃない?」というアイデアが生まれていました。それらを、JとArakakiで、一つひとつ「こんなイメージで具体化するとどうか?」とアイデアを具体化していきます。

会場装飾や運営など、内製では対応しきれない部分については、前回のカンファレンスから協働している、ビジネスイベントに精通した制作パートナーと取り組みました。

ここで意識していたのは、社内デザイナーとパートナーの役割分担です。私たちは実現可能性を先に考えるのではなく、まず「カンファレンスの成功を最大化するには?」という視点で理想を振り切って考え、何をしたいのかという意思を明確に示すことを重視しました。

社内のデザイナーは理想の可視化に振り切り、制作パートナーにイベントのプロとして実現案を詰めてもらう役割分担をした

理想案をパートナーに提示すると、実現のためのプランとコストが見えてきます。すべてを実現するのは予算的に難しいこともありますが、そこからが重要な判断プロセスです。パートナーと早いサイクルで検証を回しながら、コンセプトにとって何が本質的で、何を優先すべきかを見極めていきます。

私たちは「何を拾い、何を捨てるか」の意思決定に集中し、パートナーには実現方法の提案とコスト調整を担っていただく、という役割分担で進めました。

短い準備期間の中では、内部のデザイナーができることは限られているため、「理想を伝える・可視化する・ディレクションする」ことに振り切ることが一番パフォーマンスを高められると考えていました。

このような体験設計のもと、CONX 2025の会場装飾と全体体験が作り上げられました。ここからは、実際につくった仕掛けとその制作プロセスを紹介します。

まず、来場した瞬間に、参加型カンファレンスを体感してもらう仕掛けとしてつくったのが「課題ボード」です。

来場後、自分の課題感を書き込んでもらう「課題ボード」

受付後、この課題ボードに自分の課題感を書き込んでもらい、来場者が受け身ではなく、カンファレンスに参加する一員として最初の一歩を踏み出す仕掛けにしました。

また、課題を記入している間、DIGGLEのスタッフから自然に話しかけることができ、「今日はどういうことを知りたくて来られたんですか?」など、書き込まれた内容をきっかけに会話を始め、他の参加者にお繋ぎするなど、「参加型」のコンセプトを一番最初に体験してもらうための工夫としてとても有効でした。

受付後、メインセッションに向かう通路には、「経営企画の現状と課題 / 理想」を垂れ幕形式で展示しました。これはDIGGLEのお客様から実際にいただいた声を掲載したものです。

実際のDIGGLEユーザーの生の課題感・声を垂れ幕にした「経営企画の現状と課題 / 理想」のコーナーを、2つのメイン会場の間の通路に設置

最初の課題ボードで自分の課題を書き出し、言語化する。そしてこの通路で、他社の経営企画が抱える生の課題に触れることで共感を作り出し、セッションを受け入れる準備をスムーズに整えていく。こうした一連の体験設計で、参加者がセッションに前向きに臨めるようにしました。また、2つのメイン会場を行き来する際に必ず目にする場所に配置することで、セッションの合間にも常に課題意識を持ち続けてもらう効果も期待しています。

より参加者のインサイトに深く刺さるよう、記載内容は実名ベースの生の声にこだわりました。一般的なカンファレンスでは匿名化された声や加工された表現が使われることが多いですが、今回はあえて実名で、お客様のお声をそのまま掲載しています。

そのためにArakakiは、日々お客様と向き合っているCSメンバーと連携し、趣旨を丁寧に説明しながら、ご協力いただけるお客様を一社一社探していきました。DIGGLEをご利用いただいているお客様と一緒にカンファレンスを作り上げていく。これも、「参加型」のコンセプトを体現した取り組みです。

メイン会場の外でもコミュニケーションが生まれるよう、スタンプラリーの仕掛けを用意しました。これは、プロジェクトメンバーから出たアイデアを実装したもので、会場全体を巡ってもらう回遊設計の一環です。

スポンサードしていただいた各社のブースを巡ってもらい、会話を誘発するためのスタンプラリー

スタンプは、スポンサー各社のブースだけでなく、ディスカッションラウンジやフォトブースなど会場内の様々な場所に配置しました。忙しい中、わざわざ足を運んでくださった来場者の方々に、楽しみながら会場を体験していただきたいという思いも込めています。

同時に、スポンサー企業への価値提供も意識しました。カンファレンスでは、どうしてもセッション会場に人が集中し、スポンサーブースへの足が流れにくくなりがちです。スタンプラリーを通じてブースに自然と立ち寄ってもらうことで、商談やアポ獲得の機会を増やし、協賛いただいた企業様にもしっかりと成果をお返しできるよう設計しています。

参加型の体験を体現する象徴的な仕掛けとして、ラウンドテーブル形式で議論を行える「ディスカッションラウンジ」という空間を用意しました。

参加者同士が、自分たちの状況をシェアしながら知見を交換する「ディスカッションラウンジ」

課題やテーマ別に自由にディスカッションできる交流スペースで、参加者同士の対話に集中できるよう設計しています。あえてPC作業を禁止することで、目の前の相手と真剣に向き合える場をつくりました。PCを開いていると、どうしても画面に意識が向いてしまい、対話への主体性が薄れてしまう。お互いが対等に、オープンに語り合える環境を整えることを重視しました。

そのために空間デザインにもこだわり、KVの球体モチーフを空間にも反映させました。テーブルは円卓、椅子は丸椅子、スツール、さらにはバランスボールなど、すべて円形のアイテムで統一しています。上座・下座のような序列が生まれにくく、初対面の方とも自然に対話が始まり、参加者全員が対等に、クリエイティブに語り合える空間を演出しました。

これら以外にも、来場者向けの写真ボード、通路の装飾、ノベルティ、講演会場のレイアウト、受付装飾など、会場全体のクリエイティブを設計しました。

どれも、「隔たりをつなぐ」というコンセプトを体現し、参加者同士がつながる体験を生み出すためのもので、制作パートナーと連携しながら一つひとつ作り上げていきました。KVから始まり、会場のあらゆる接点を通じて、CONX 2025のコンセプトを一貫して伝える設計にしています。

CONX2025のクリエイティブ

CONX 2025には延べ1,200名のお申し込みをいただき、当日は約600名にご来場いただきました。

CONX2025 当日の様子

参加者からは、「他社も同じような課題を抱えていることが分かった」「自分だけじゃないと実感できた」「同じ立場の人とつながれて心強かった」など、隔たりが解消され、つながりが生まれたことへの喜びの声を多くいただき、コンセプトが体験として伝わったことを実感することができました。

さらに、カンファレンスでのアートディレクションにとどまらず、このようなDIGGLEのつくりたい世界観をまっすぐに表した場から得られた声をもとに、「DIGGLEとしてのコミュニケーションの方向性」を言語化するような取り組みにもつなげています。

現在、 コムデ室が中心となって、VIの改訂や、ビジュアルの方向性の定義を経営層を巻き込んで進めており、そこでも、今回得られたお客様の声が活用されています。

カンファレンスで得られた声をもとに、コムデ室として、DIGGLE全体のブランド定義の議論につなげている

DIGGLEのコムデ室では、このように、すべての施策のコンセプトやクリエイティブを、インサイトをもとに一貫させ、さらに一つひとつの施策からインサイトを補強していくような、お客さま目線でブレないコミュニケーションデザインのサイクルを回すことを意識しています。

DIGGLE コムデ室の、コミュニケーションデザインのプロセス
すべての施策のコンセプトやクリエイティブをお客さまの課題を起点に考え、施策からさらに顧客理解を進める

事業会社の中で強いブランドをつくっていくためには、このように、スピーディーかつボトムアップに、施策と顧客理解を積み上げていくアプローチが有効だと思います。

DIGGLEは「組織の距離を縮め、企業の未来の質を上げる」というプロダクトビジョンのもと、コラボラティブな経営企画体験を届けるためのプロダクトを開発しています。コムデ室として今回の学びを活かし、この世界観を押し広げ、市場に仲間を増やしていくためのクリエイティブを生み出していきます。

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Index
DIGGLEがカンファレンスを主催する理由カンファレンスのコンセプト「隔たりをつなぐ経営企画へ」CONX 2025のアートディレクション1. インサイトを踏まえたコンセプト決定「経営管理の課題」や「他社との違い」を話すことから始める「経営企画のリアル」をチームで掴み、コンセプトを固める2. コンセプトを体現するキービジュアル制作あえて「ビジネスらしくない」印象を選ぶ「隔たりをつなぐ」を視覚化するKVの意図をチームで共有し、磨き上げる3. コンセプトを100%押し出す会場体験設計方向性... 自然なコミュニケーションが生まれる参加型の場づくり会場全体の体験の流れを考える社内で “理想的な体験” を可視化し、パートナーと “実現案” を詰める4. "隔たりをつなぐ" ための具体的な仕掛け参加型のカンファレンスを体感してもらう「課題ボード」リアルな課題意識に共感してもらう「経営企画の現状と課題 / 理想」メイン会場外での会話を誘発する「スタンプラリー」参加者同士が語り合う「ディスカッションラウンジ」他にも、会場全体のクリエイティブを設計CONX2025の成果と、今後への展開600名の来場者と、「つながりが生まれた」喜びの声世界観を表した場で生まれた声が、ブランドの定義にもつながっていく
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