パーソルキャリア株式会社 リサーチグループです!

日本の労働人口6700万人の方々が、普段から「はたらいて、笑う」ために、私たちは、一人ひとりに寄り添うような新規サービス創出に取り組んでいます。

今回は、中途・新卒入社者の定着サポートツール『HR Spanner(エイチアールスパナー)』においてリサーチャーがプロジェクトに参画した事例です!

HR Spannerは、パーソルキャリアが提供する転職サービス『doda』の求人広告をご利用いただいている企業の方がユーザーとして活用しているツールです。

製品版がリリースされたのは2021年8月。製品版の開発にあたり、ユーザーインタビューの分析をメンバー全員で行ったり、チームを一丸にするためにワークショップを行ったりと、UXリサーチャーもプロジェクトに参画してきました。

そのなかでも特徴的であったことは、プロダクトマネージャーが中立的な立場でリサーチを進めていく手法をリサーチャーから学んだうえで、自らインタビュアーを行うようになっていったことです。

最初は私たちUXリサーチャーがインタビューを行いましたが、その際もプロジェクトマネージャーは全てのインタビューに同席してくれていました。ユーザーの意見を聞くだけでなく、インタビューのやり方やラップアップ進め方まで学んでくれていたということです!

実際に、プロジェクトマネージャーが行ったインタビューにも同席させて貰いましたが、私たちUXリサーチャーが常に意識している「ユーザーを深く理解すること」に徹し、意見を引き出してくれていました。

参考:僕たちのチームについてーUXリサーチチームが大切にしていること

ここからは、プロジェクトメンバーがリサーチ結果をどのように受け取ったのか、β版と製品版のBefore/Afterの画像と併せて紹介します!

プロダクトマネージャーはもともと「20人を超えると、ユーザーは組織単位のデータを中心に見る」という仮説を持っていました。そのため、サービスのβ版では組織単位の結果が出るようにしていた(Before)のですが、リサーチにおける操作観察では20人以上の場合でも、個人単位のデータを中心に見ていました。

そのため、ログインしたらすぐに個人の情報にアクセスできるような導線にしたり、気にかける必要がある従業員が誰かなど、個人がわかるような表示に変更(After)をしたりしています。

β版と製品版のレポート画面。個人単位の情報を優先するようにしました。

デザイナーがリサーチ結果を受けて、デザイン改修したものの1つがサービスの顔の部分「ダッシュボード」です。

β版と製品版のダッシュボード画面。表示される情報やカラーの整理も行なっています。

β版のダッシュボード(Before)に表示されている数値について、ユーザーが操作中に「(各項目は)何点満点なの?」といった発言していたことから、満点の数値を分母に表示させて各項目の良し悪しが短い時間でも理解できるように改修(After)しています。

また、Before画面では「この数値は結局どう読み解くの?」という発言もあったことから、組織のコンディションにおいて、悪い(緊急度の高い)ものを直感的につかみやすくするため、ネガティブな情報は赤色で表示する、などのカラーの整理(After)もしています。

これらのように、リサーチにおける情報を通じて、サービス内コンテンツの優先順位やデザインが、作り手の意思ではなくユーザー中心のものになっていきました。

デザイン改修してすぐに、ユーザーの方に変更点を説明すると、
「前のものよりもはるかに分かりやすくなった!」との声もいただいています。

私たちは、これからもリサーチャーのみがリサーチをするのではなく、非リサーチャーでもインタビューができるようになるように、併走体制を続けていきたいと考えています。

全員がユーザー目線で意思決定できるメンバーが揃っているのは、この『HR Spanner』プロジェクトの強みであるように感じます。

プロジェクトメンバー全員が「ユーザー視点」を元に意思決定し、スピード感を持って取り組める環境をより多くのプロジェクトで実現できるよう、リサーチチームとしても引き続き寄り添っていきたいと考えています!

UXリサーチャーってなにやっているの?と言われることもありますが、今後も仕事内容や動き方を発信していこうと思いますので、ぜひチェックしてみてください!

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