2024年6月27日に、モンスターストライク (以下、モンスト) を飛び出したキャラクター達が自由に遊び回るYouTubeチャンネル「メタスト」を開設しました。
私たちは、メタストの立ち上げメンバーとして、コンテンツプロデュースや制作ディレクション、チャンネル運営などに取り組んできました。
モンストユーザーはもちろん、モンストをあまり知らない方も含めて、心から楽しんでいただけるコンテンツをつくりたいという一心で、メタストを立ち上げました。
今回、その背景や実現に至るまでのプロセスを振り返り、どのように新たなコンテンツを生み出してきたのかをお伝えしたいと思います。
メタストは、モンストを飛び出したキャラクター達が自由に遊び回るYouTubeチャンネルです。モンストのキャラクターである「アルビレオ」「マムル」「ラクリィ」が登場し、ゲーム配信や雑談など、様々な配信活動を行っています。
2022年6月頃から企画構想を始め、メタストの前身となる「あるびぃLIVE」を、2023年6月〜7月まで1ヶ月間限定配信という形で実施。その反響を踏まえて配信が継続となり、2024年6月に正式にメタストのYouTubeチャンネルを開設しました。
その後、約1ヶ月で収益化を達成し、2024年10月時点で登録者数が2万人以上に達するなど、順調な滑り出しを見せています。
きっかけは「ゲーム外でもキャラクターとコミュニケーションができたら、もっと楽しんでもらえるのではないか」と考えたことです。
モンストは2013年のリリース以来、10年以上にわたり多くのユーザーに愛されてきました。これまで、数多くのキャラクターが登場し、ユーザーの皆様に親しまれています。
また、ゲームだけでなく、DREAMDAZEをはじめとするオフラインイベントや、動画配信など、モンストから広がる様々なコンテンツが登場しています。
私たちは、モンストのオフラインイベントのプロデュースに長く携わってきており、イベントを通じてユーザーの皆さんが熱狂的に盛り上がる瞬間を何度も目の当たりにしてきました。
その中で、これまでとは違った角度からキャラクターにスポットライトを当てることで、さらに楽しんでもらえる機会を作れないかと考えていました。また、事業成長の観点からも、新たなタッチポイントを通じて、より多くの方にモンストを好きになってもらえるアプローチはないかと模索していました。
様々な思考を巡らせる中で、「キャラクターがゲームから飛び出し、バーチャルアイドルとして配信を行う」というアイデアに行き着きます。
近年のVTuber市場の盛り上がりや熱量の高さにもヒントを得て、普段はゲームの中でしか会えないキャラクターが自由に配信を行い、インタラクティブにコミュニケーションできる場を作ることで、ユーザーに日常の一部として楽しんでもらえるのではないか、という発想が出発点となりました。
このようなアイデアを持ったものの、簡単に実現できるものではありませんでした。
実は以前に、モンストのキャラクターがライブ配信を行う企画を実施したことがありました。今までにない新しさを評価いただき、多くの方に見てもらえたのですが、一方で難しさも感じていました。
モンストのキャラクターは、それぞれ個性的な世界観やパーソナリティ(キャラ設定)を持ち合わせています。しかし、配信の中では、場面に応じて自由に喋る必要があります。
このキャラ設定と、自由なコミュニケーションの両立が難しく、どうしても配信の良さであるインタラクティブさを活かしきれなかったのです。
エンタメとしての楽しさを追求するためには、設定の余白を許容し、インタラクティブに、自由に喋ることができる新たなキャラクターが必要だと考えました。
しかし、私たちは今までに新たなキャラクターを創り上げるプロセスに携わったことはなく、また、配信を行い、自由に喋ることを前提としたキャラクターは今までに居ませんでした。
そこで、モンストのキャラクター設定を行うチームに、私たちの考えや想いを伝えつつ、一緒に新しいキャラクターを創り上げてほしいと相談を持ちかけました。
そこからは、設定の担当者と協力しながら、ユーザーの皆様に好きになってもらえる新しいキャラクターを迎え入れるために、試行錯誤を繰り返していきました。
約1年の期間の中で、世界観やパーソナリティの構想やビジュアルデザインなどを進め、誕生したキャラクターがアルビレオ(あるびぃ)です。
そして、新たなキャラクターとして誕生したあるびぃと私たちで、配信のロールプレイングなどを行いながら、実際の配信に向けた準備を進めていきました。
あるびぃによる配信は、1ヶ月間の限定配信としてスタートしました。期間を区切って配信活動を行うことで、コンセプトが受け入れられるのか、エンゲージメントを高めることができるのかを検証することを目的としていました。
配信を終えるたびに、あるびぃを含めてメンバー全員で反響やコメントを確認し、コンテンツやトーク、配信環境など、様々な改善を重ねていきました。そして、1ヶ月間で約10回の配信を行いました。
結果として、想像以上にポジティブな反響を得ることができました。
数値面での成果がしっかりと出ていたことはもちろんですが、配信を見てくださった方々からは「1ヶ月で終わるのはもったいない」「もっと続けてほしい」「あるびぃが本当に好き」といった熱量の高いコメントを数多くいただきました。
また、社内でもあるびぃのファンとして応援してくれる方が多く、これほど多くの人が楽しみ、続いてほしいと願っていることに胸が熱くなりました。
そこで、1ヶ月限定だったところを延長して配信を続けるとともに、今後の展開に向けて準備を進めていきました。
限定配信期間の反響も踏まえ、次に取り組み始めたのが公式チャンネルの開設です。
今までモンストの公式チャンネルを間借りする形で配信していましたが、あるびぃをはじめとしたキャラクター達が自由に配信し、ファンの皆様とコミュニケーションできる場所を作りたいと考えました。
チャンネル名はメタスト (METARTIST STREAMING) と名付け、改めてコンセプトや世界観の設計、配信コンテンツのアイデア出しなどの準備を進めていきました。
また、あるびぃと一緒にメタストを盛り上げてくれる新たなメンバーを迎え入れたいと考え、キャラクターの構想・デザインを進め、マムルとラクリィが誕生しました。
さらに、メタストの公開にあたり、チャンネルロゴ、キービジュアル、配信ロゴ、配信画面、サムネイル、告知用バナーなど、多岐に渡るクリエイティブをMIXIデザイン本部のメンバーと協力して作り上げていきました。 メンバーと共有していたメタストのテーマは「From Fans to Friends」です。メタストは、アイドルのような憧れの存在ではなく、身近で親しみやすいキャラクターとして、ユーザーの皆様から好きになってもらうことを目指しています。このような想いをベースに、各種クリエイティブを制作していきました。
このような準備期間を経て、2024年6月に正式にメタスト公式チャンネルを開設しました。
このようにして誕生したメタストでは、これまでにバラエティに富んだ40本近くのコンテンツを公開してきました。時には、モンストに関連したものだけではなく、「歌ってみた動画」や「他社様のゲームの実況プレイ動画」など、枠にとらわれないチャレンジもしています。
結果として、チャンネル開設から約1ヶ月で収益化を達成し、10月時点でチャンネル登録者数が2万人以上にまで増加しています。定性的な面でも、毎回配信を見に来てくださる方がいたり、ポジティブなコメントが数多く寄せられたりと、初速として良い状況にあると言えます。
また、特に印象的だったのは、「あるびぃ」のオリジナル法被を作ってオフラインイベントに来てくれた人が居たことです。( イベントスタッフに、その法被の写真を撮って私たちに渡してほしいとお願いまでしてくれたのです)
推しキャラとして「あるびぃ」を大切にしてくれていることや、その熱量に触れられたことは、私たちにとっても非常に嬉しい出来事でした。また、これからも皆さんの期待を超えていけるようにしたいと、身が引き締まりました。
私たちがメタストを運営する中で大切にしていることは、ファンの皆様とのインタラクティブなコミュニケーションです。
例えば、「ラクリィのこんなグッズがあったら良いな」「こんな配信もしてほしい!」といった期待の声をいただくこともありますし、その期待に応えようとする過程で、より良いストーリーが生まれ、筋書きのないライブ感をファンの皆様と一緒に楽しめている感覚があります。
私たちがつくったものを一方通行でお届けするだけではなく、ファンの皆様とのインタラクティブなコミュニケーションを通じて、さらに楽しい場が生まれていく。このようなインタラクティブ性は、メタストの魅力を生み出している要素の一つですし、今後も大切にしていきたいと思います。
メタストはまだ始まったばかりで、これからチャレンジしたいことがたくさんあります。配信の頻度やコンテンツのバラエティも、もっと増やしていきたいと考えています。
今後も、皆様に楽しんでいただけるような配信を続け、日常の一部になれるようなコンテンツを目指していきますので、どうぞご期待ください。
そして、面白いと思っていただけた方は、ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします🍄