DeNAデザイナーの玉腰です。デザイン本部に所属しマネージメント業務をやりつつ、ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」というサービスのコミュニティ施策に関連したクリエイティブやグッズ制作を担当していました。

Pocochaでは、ユーザー間のコミュニティづくりに注力していて、今回はそのうちの1つ「POCO LOUNGE(ポコラウンジ)」で作ったものや考え方、プロセスをまとめていきたいと思います。

オフラインイベントでお渡しするグッズを制作する上で、どういう観点を踏まえればいいか、どう作っていけばいいかの参考になれば幸いです。

「Pococha」はDeNAが運営する国内最大級の縦型ライブ配信アプリで、「ナラティブ」「つながり」をコアな価値としているサービスです。

Pocochaが大事にしている「ナラティブ」と「つながり」

従来のライブ配信サービスは、配信者が「高品質なコンテンツ」を提供すること、すなわちショーマンシップを大事にしている場合が多いですが、Pocochaはどちらかというと日頃の配信を通じて、配信者とリスナー、リスナー間の関係性を作ることに重きを置いています。

事実、性別、年代、職業すべて多種多様な人が集まっていて、さまざまなつながりが生まれています。

ユーザー同士のつながりを重視するPocochaにおいてコミュニティ施策は一番の注力領域と言ってもいいくらいで、さまざまなツールを駆使して、複数の施策を行っています。

さまざまなコミュニティイベントを走らせ、ユーザー自身が価値創出・享受できるように

全体の施策マップと大まかな内容は企画部が作るのですが、ざっくりした対象と目的が定められてからはデザイナーにパスされます(この時点でイベント名も決まってないこともしばしば)。

イベント名1つでも会の印象が変わったり制作するメインビジュアルの方向性も変わるので、目的の詳細を詰めつつ、実際に制作しながら企画部と一緒に考え進めます。

イベントを行ううえで私たちがメインで担うのは、

  • 集客に必要な、キービジュアル制作とバナーや画像制作
  • イベント後にお配りするグッズの、内容決めから制作

の2つです。

今回、例として紹介するポコラウンジは、複数のコミュニティイベントに参加実績のあるコアユーザーの方を対象とした限定招待のイベントです。

第1回ポコラウンジのキービジュアル
キービジュアルを制作する際のメモ書き。

初期段階では「ポコラウンジ」というネーミングは決まっておらず、デザイン案を出しながら名前を決めていきました。

当初の手書きのラフ案

会自体の目的の詳細が決まってきたので、他のイベントと比べて、より「特別感」「リッチ感」を演出するために、キービジュアルは「招待チケット」をモチーフにカラーパレットも普段より重厚感のあるものを使いました

企画部からデザイナーにパスがあるという体制は一見ウォーターフォールのように見えるかもしれませんが、方向性だけ決まってるかなり上流部分からデザイナーが入っています。複数のコミュニティ施策を動かす中で重要なスピード感が担保されているように思います。

企画が決まった段階で「参加者の記念になるような集合写真が配れたらいいよね」というアイデアがありました。そこから着想し、各ユーザーにQRコードつきの名刺を作成しました。

好きなPOCOTOMOを入れたユーザー専用のオリジナルな名刺

好きな「POCOTOMO(Pocochaのオリジナルキャラクター)」を事前に選んでもらい、自己紹介文も募って、名刺を作りました。右上のQRコードにアクセスすると、その方のPococha上のプロフィールページに飛ぶ仕様です。

また、ただプレゼントするだけではなく、運営分と他の参加者の名刺をファイリングしてプレゼントしました。オフラインイベントだったので直接的なやり取りはないものの、集合写真とセットでこの名刺を手にしていただいた時に、他の方との繋がりを少しでも感じてもらいたい思いで考えました。

残ったオリジナルの名刺は他のお友達などに配っていただき、配信活動に活かしたり、Pocochaでのコミュニティ形成などに活用していただけると幸いです。

運営メンバー・他の参加者の分の名刺もファイリングしてプレゼント

キービジュアルにもなったチケットの裏面には、運営からの直筆のメッセージも入れています。

Pocochaプロデューサー水田からの直筆のメッセージ

会実施後、少し期間が空いてからのお渡しになってしまったので、箱を開けた際にまず集合写真が目に飛び込むようにしました。その時の会の雰囲気を思い出してほしかったからです。その右側には、運営からの感謝の言葉を掲載しました。

メッセージを見た後にワクワクしながら開封していただきたかったので、 箱の中には1枚トレーシングペーパーを挟み、その中に、個人の名刺、参加者の名刺をファイリングした物、チケットを入れました。開封した時にデザインコンセプトである「リッチ感」を感じられるよう、工夫しました。

開封体験もこだわりました

グッズを作る際に意識していたのは「手にして嬉しい」で終わらせないことです。もらった後に「ユーザー同士のつながりを深める」というコミュニティの目的が達成されるような、利用後の体験まで考えるようにしていました。

第2回以降も、グッズをマイナーアップデートしながら参加者にプレゼント

オリジナルの名刺を手にして、よりPocochaに愛着を持ってもらう、で終わらせるのでなく、参加者全員の名刺をプレゼントしてその後のつながりやすさまで設計する、といった具合です。

イベントという具体的な場以外の日常でも、常にPocochaのコミュニティに関われるような仕掛けとして、グッズを作っています。

ポコラウンジはここまで全部で4回開催されています。「よりつながりを深められる」という意図を持って作ったグッズは実際ユーザーから好評の声をいただいています。

私事ではありますが、最近Pocochaのグローバルチームに異動しました。グローバルでもPocochaはコミュニティづくりを基軸にしていくことは変わりありませんので、今後も世界規模でPocochaを愛用してくださるユーザーの方々が過ごしやすいコミュニティづくりにデザインの力で大きく貢献していきたいです。

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