MIXIデザイン本部では、現場をリードしているデザイン職にフォーカスを当て、世の中に発信するという活動を通じて、MIXI DESIGNとは何かを形作ったり、MIXIに賛同してくれる仲間を集めやすい状況を作ったり、さらにはより強いデザイン組織を作ることや、デザイン職を生み出していくことを目指しています。
その活動のひとつとして、2023年からCocodaさんと連携し、デザイン組織の事例を公開する取り組みを始めました。
私はこの取り組みがスタートしたタイミングくらいから、プロジェクトマネージャー(※以下PM)として参加しています。
参加者の調整から事例公開までの進行管理、公開後の発信など幅広く関わっています。
もともとこういった発信活動とは無縁だった私が関わることになった経緯、1年間取り組んでみた試行錯誤、その中で得られた気づきについて等身大にまとめてみます。
今期のデザイン本部の目標として、「MIXI DESIGNの輪郭を形作る」というものがあります。その一環として、 Cocodaを通じて事例を発信する取り組みを始めました。
デザイン本部に限らず、事業部に所属しているデザイン職にもフォーカスし、様々な事例を通して、MIXI DESIGNの輪郭を形作っていくことを目指しています。
この取り組みはデザイン本部のためだけのものではなく、MIXIのデザイン組織、つまりMIXI全体のためになるよう、デザイン本部が主導となって進めてきました。
私は、この取り組みが始まり、定期的に事例を出していこうとしていたタイミングで、進行管理の役割として参加することになりました。
これまでは「家族アルバム みてね」などさまざまな事業部との案件にPMとして関わることが中心で、今回のような発信活動に関わったことはなく、私にとって新しいチャレンジでした。
現場のデザイン職、事業部、広報、Cocodaなど、関係者が多い中で、いかに円滑に、なおかつ、より良い発信活動を行えるかを意識しながら動いていきました。
まずは社内の制作フローを整えていくところから着手していきました。
現場のメンバーに取り組みの位置付けをキャッチアップしてもらいやすくするために、Cocodaがどういう媒体で、なぜ取り組んでいるのか、事例制作がどういう流れで進むのかをドキュメントにまとめました。
他にも進行管理として、スケジュールの管理(事例公開から逆算して、予定通りに事例制作が進行しているか)、Cocodaと現場メンバーとのミーティング設定、リリース前の広報チェックなどをこなしていました。
しばらくはこのように、与えられた進行管理の役割をこなしていましたが、少しずつ私の中で、この取り組みにおける心境の変化が起きてきました。
当初からCocodaと現場メンバーのミーティングには同席しており、その中で、現場メンバーの取り組みや思いを聞くなかで、新たな気付きがたくさん生まれていました。
例えば、近い距離にいたはずのメンバーの発言に「そんなところまでやってたの?!」と驚きがあったり、業務であまり関わりのなかったメンバーの取り組みについて深く知る機会も増え、メンバーやデザイン組織への理解度が上がっていくなかで、MIXIデザイン本部には面白い取り組みが多く、タレント性のある人もたくさんいることがわかりました。
冒頭で、
MIXIデザイン本部では、現場をリードしているデザイン職にフォーカスを当て、世の中に発信するという活動を通じて、MIXI DESIGNとは何かを形作ったり、MIXIに賛同してくれる仲間を集めやすい状況を作ったり、さらにはより強いデザイン組織を作ることや、デザイン職を生み出していくことを目指しています。
とお話ししましたが、このミッションをしっかりと「自分ごと化」して考えられるようになり、「この魅力をもっと、発信していきたい。」 という思いが日々増していきました。
自分の中の変化をきっかけに、少しずつ、意識的に進行管理よりもプロジェクトマネジメントの範囲を広げ、発信内容にまで影響していけるようにしていきました。
例えば、事例の構成案をより良い内容にするための提案もするようになりました。
デザイン本部長の横山さんとも連携しながら、デザイン本部として届けたい内容、現場のデザイン職として伝えたいこと、社外の方が求めるものなっているかをうまく調整していく役割を担うようになっていきました。
さらに、発信後は、Designer Relations(DesRel)グループ(以下デザレル) *1 のメンバーにも参加してもらい、発信内容の振り返りを実施。どのようなテーマであればより共感が得られやすいのか?を考えるようにしています。
事例制作を続けていく中で、現場メンバーとのコミュニケーションが重要であることが見えてきました。
それまでは、発信するテーマは運営側で決めつつ、具体的にどう話すかは現場メンバーに任せていました。現場メンバーにはCocodaの編集者とのヒアリングに参加してもらい、その場でテーマから深掘りをする形をとっていました。
しかし、この方法だと、現場メンバーが過去の取り組みの内容を整理しきれていなかったり、心の準備ができなかったりするので、事前準備の場として、関係者間でラフに雑談する「思考整理タイム」という時間を設定してみました。
思考整理タイムで話した内容はCocodaの編集者に事前にテキストで共有することで、より深いヒアリングが起こり、結果的に質の高い事例ができるようにしています。
この事前準備の時間を挟むことで、メンバーは話す内容の整理ができ、私自身も事前に取り組みについて理解することができるので、今後も続けていきたいと考えています。
事例の発信については私だけでなく、デザレルや広報、人事といったたくさんの方たちが協力してくれています。
リリース後、事例がより適切なタイミングで見られるように、担当者間で連携して拡散する媒体の管理を行っています。
例えば、採用フローの中で確実にデザイン本部の現場の魅力的な活動を知ってもらえるように、中途採用向けの募集要項や、全社の採用サイトに事例のリンクを置くなど、活用を促しています。
結果として、1年を通し21名のデザイン職の取り組みを発信することができました。
参加してもらったメンバーにとっては、ナレッジを言語化するよい機会になっていると感じます。また、発信した事例に対して、本人に直接リアクションが届いたりすることもあるようです。
デザイン組織の取り組みを、よりよい形で発信していくことで、MIXIのデザイン職のプレゼンス向上に繋げられればと考えています。
さらに、社外だけでなく、社内に対しても、デザイン本部の取り組みを共有しやすくなったように感じています。
採用面でも、事例を見て選考を進んだ方が生まれており、効果を感じています。
この1年間の発信を経て、MIXIには魅力的でタレント性のある方が多くいることに気づくことができました。
その中で、個人的にも、この活動を通して得られるものが多くありました。
例えば、1年間この取り組みに向き合ったことで、全社横断的な施策を任される機会が増え、私自身の役割の広がりにも繋がったような気がしています。
これからもMIXIデザイン組織の魅力を引き出し、事例という形にして残すことで、施策を担当した本人・デザイン組織・MIXI全社・そして社外へと、魅力を広げていきたいと考えています。
そうすることで、MIXIデザイン組織の取り組みがより社内外から期待されるようになり、より影響範囲を広げていくことができたらと考えています。