マネーフォワード ホームカンパニー CXO(Chief Experience Officer)のDOMです。

2019年末に「マネーフォワード おかねせんせい」というサービスをリリースしました。 「すごい!ちゃんと貯金が増えてますね」のように褒められたり励まされたりしながら、お金が貯まって増えるような体質になれるサービスです。

「おかねせんせい」をデザインする際に、サービスの「人格」をつくったのですが、たくさんいいことがあったので、そのプロセスについてまとめていきたいと思います。

「おかねせんせい」はユーザーの家計や資産を分析し、その結果に応じてユーザーを褒めたり、励ましたりして、もっとお金が貯まって増えるように促すサービスです。

すごい!いつも頑張っていますね」とか「もう少し頑張れば完璧です」というように伝えるのですが、たまに「おまえ超すげえじゃん!」や「もうちょい頑張れよ!」とか言われると、びっくりしますよね。 え、中の人変わっちゃった?と不安にもなり、サービスへの不信感に繋がります。

また、サービスは一人で作っているわけではありません。 「おかねせんせい」の人物像がチームメンバーそれぞれで違っていると、担当領域ごとにキャラがかわってしまうかもしれません。 あと、メンバー自身のキャラクターに寄ってしまう問題も起こります。

デザインする時にも実際にこのような問題があったため、チームメンバーで「おかねせんせいってこんな人」というイメージを固めて、一貫したコミュニケーションをサービス全体で提供していくことにしました。

まずはじめに下記の項目について、各自の「おかねせんせい」のイメージを書き出してみました。 一度具体的なイメージをたくさん出してみて、人格の輪郭が見えるようにしていきます。

・どのように思われたいか ・どんな世界観を目指したいか ・どんな性格 ・ずばり誰?

次に、書き出したイメージについて、それぞれ想いを語ってもらいました。

性格⾯だけでなく、⾒た⽬のイメージも共有すると、よりメンバー同⼠のイメージが違っていることがわかってきておもしろいです。

以下のような例があがってきました。

・街の小さなお医者さん (おじさん) ・保健室の先生 (おねえさん) ・歴史の先生 (おじさん) ・カフェの店長 (おにいさん)

性別も年齢も職種も、いろいろと違っています。 ここのイメージが合っていないと、サービスのコミュニケーションがどんどんずれていってしまうことが、容易に想像できます。

それぞれの想いを語り合いながら、「おかねせんせい」の人格をまとめたものがこちらです。

最終的にはカフェの店長をモチーフに、具体的なエピソードや振る舞いも想像しながらまとめていきました。

人格は、サービス上の様々な場面で「言葉」となって現れています。

人格を明確にしたことでデザインをする時にいつでも「こんなこと、おかねせんせいは言うのかな?」と立ち返ってチェックできるので、リリース後の今でもずっと、「おかねせんせい」らしい言葉でコミュニケーションがとれていると思います。

決定した人格が感じられるようなサービス内の画面例をいくつかピックアップした画像を掲載できると、「たしかにおかねせんせいっぽい!こういう風に落とし込まれるのか」という納得感を持てるようになるかと思います!

人格をつくるのに使った時間は、そんなに長くありませんでした。 1日か2日あればできちゃったと思います。

それでも、「おかねせんせいの⼈格を明確にしたことで、以下のような良いことがありました。

・何のためのサービスなのかを、改めて考えるきっかけになった ・チームがもっと仲良くなれた ・複数人で言葉を考えても、ぶれがなくなった ・「おかねせんせいってこういうこと⾔うのだっけ?」と⽴ち返って考えられる基礎ができた

以下のような悩みがある場合、サービスの⼈格をみんなで考えてみるのもおすすめです。

・サービス内のコミュニケーションがバラバラになってきた ・メンバーが増えて、細かい⽂⾔のチェックができなくなってきた ・とにかくサービスのキャラ設定が不明確だ ・改めて、サービスの⽬的の認識を合わせたい

サービスの人格をつくってみた学びについては、こちらのnoteに詳しくまとめているので、ぜひ見てみてください。

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