マネーフォワード デザイナーの猪爪です。
マネーフォワードでは、ちょうど一年前の2020年3月に新型コロナウイルス感染症に関連して整備された支援情報を探すことができるサイト「新型コロナウイルス支援情報まとめ」をリリースしました。
このサイトは、コロナ禍において何かできることは無いかと考えたメンバーが発案し、その想いに賛同した有志メンバーが3日で作り上げリリースしました。リリース以降も多方面から反響をいただき、1年経った現在も運用を続けています。
今回はリリースまでの3日間を振り返りながら、デザイナーとして意識したことや、制作の過程をまとめていきたいと思います。
このプロジェクトが立ち上がるきっかけは、当社の関西開発部本部長 村上が3月28日の夜に投稿した以下のメッセージでした。
コロナによる様々な規制により資金繰りに大変な思いをされている方々を目の当たりにし、我々にも何かできることはないかという一心での投稿でした。この発案に共感したメンバーが続々と集まり、プロジェクトがスタートしました。
私自身もこの想いに共感し、届けたい情報がしっかりと届けられるようなサイトにできるよう貢献したいと考え参加することに決めました。
プロジェクトが立ち上がった当時はすでにコロナの自粛ムードから1ヶ月以上経っており、とにかく一刻も早くリリースすることが重要であるとチーム全体で考えていました。
また、プロジェクトメンバーも有志で集まってかなりモチベーションが高く、それぞれが勢いよく開発を進めているような状況であったので、「いかにプロジェクトの勢いを殺さず、それでいて最低限のユーザビリティを担保できるか」をデザインする上で一番意識していました。
そのため、UIデザインも完全に作りきったものを渡すのではなく、30分程度でラフに作ったワイヤーをフロントエンジニアの方に「使えそうだったら使ってみてください」と提案してみるところから始めていきました。
デザインの提案をしてみたところ、エンジニアのメンバーからデザインを定義してもらえるのはとてもありがたいという反応をもらえたため、さらにブラッシュアップを行いながら最終的なデザインを固めていきました。
デザインの品質を追求することはもちろん大事です。ただ、今回の場合は100点のユーザビリティを求めるよりも、60点でも良いから素早く作ってチームの勢いを促進することの方がより重要だったなと感じています。
また、他のデザイナーも有志で関わりやすいようにFigmaでデザインを制作していたのですが、入社1ヶ月後のデザイナーも手を上げてLine bot用のデザインを作ってくれたり、モバイル版のデザインを別のデザイナーを作ってくれたりというような流れが生まれてとてもありがたかったです。
リリース後は様々なメディアやテレビに取り上げてもらえたり、PVも3/31~4/10の集計値で60万を超えるなど多くの方に求められていたものだったのだと実感しました。
また、当初は事業者向けの支援情報のみをまとめていたのですが、「個人向けの支援情報のまとめ」がほしいという声も数多く届き、既に個人向けの支援情報をまとめ始めているので是非使ってくださいと名乗りを上げてくださる団体も現れたため、彼らと協力しつつスピーディに「個人向けの支援情報まとめ」も追加実装していきました。
マネーフォワードの有志のメンバーで動き始めたプロジェクトが、リリース後に多くの方に届き、社内外問わず仲間が続々と集まってよりよいものへと改善されました。そして、現在も運用を続けています。
CTO、VPoE、CS、エンジニア、マーケティング、広報など、様々なメンバーが個々人の想いから活動に参加し、発案から3日間でサービスをリリースすることができました。 リリース前日は前夜祭のようなテンションで各メンバーができることに邁進していたのを覚えています。 「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッション実現に向けたマネーフォワードらしいアクションをすることができたと思っています。 今後もマネーフォワードらしい方法で様々なお金の問題を解決していきますので、応援よろしくお願いします!