2023年10月30日、ビザスクのサービスリリース10周年を記念し、関係者の皆様への感謝と今後への思いを伝える「10周年記念パーティー」を開催。プロジェクトの中で私は、ロゴやキービジュアル、会場装飾、ノベルティの制作、撮影ディレクションなどを担当しました。

ビザスク 10周年記念パーティの様子

約270名が参加し、サービス10周年を祝うという特別な機会。このような大規模なイベントのデザインに携わる経験は希少で、予算やスケジュールなど制約もあったため、デザインを進めるなかで迷う点も数多くありました。

今回取り組んだ会場装飾やノベルティの制作を振り返りながら、周年記念にふさわしい体験や、ビザスクらしさをどのように反映したかをまとめました。

周年記念イベントに限らず、社員向け表彰イベントなど、各種オフラインイベントのデザインに携わることになった方々にとって参考になると嬉しいです。

10周年を記念するこのパーティでは、クライアントやエキスパートをはじめとした関係者の方々に、ビザスクがここまで成長を続けてこられた喜びと感謝をお伝えしたり、これからの10年に期待を持っていただける場にしたいという思いで開催しました。

※ 当日の様子や、具体的な流れについてはこちらをご覧ください

2023年3月頃から企画がスタート。ゲスト班、コンテンツ班、ムービー班、装飾・ノベルティ班などのチームを組成し、12名のメンバー主導で準備を進めていきました。

私は装飾・ノベルティ班のメンバー兼、動画を除くすべての制作担当者として、パーティ開催に必要となる様々なアイテムのデザインを担当することとなります。

制作を担当するうえで、以下について特に意識して進めました。

装飾・ノベルティ制作の観点

① 10周年にふさわしいゲスト体験 今回のテーマであった「これまでの成長への感謝、そして未来への期待感の醸成」達成のために、各種制作物で貢献すること。また、業種や年代など、様々な属性のゲストがいらっしゃるため、アイテムがゲスト間での交流を円滑にする助けとなり、来てよかった…と心から思っていただける場作りを目指しました。

② リブランディング後のビザスクをより身近に ビザスクは、2023年1月にリブランディングを行いましたが、まだまだ色々な方にご認識いただけていない可能性が考えられます。このパーティはオフラインでの開催なので、会場の空間を通してビザスクの想いや新しいブランドイメージにより親しんでいただける、貴重な機会と考えました。

③ 予算やスケジュール等の制約 予算内で実現できるようノベルティを選定するだけでなく、必要に応じて予算の交渉を自ら行い、会場の広さや設備を実際に現地で確認しながら装飾を決めていく...。制約のある中で最大限①②の観点を満たせるよう可能性を探り続けることも、重要なポイントでした。

今回制作したアイテムは、ロゴ・キービジュアル・招待状・垂れ幕・ネームタグ・ロゴパネル・各種ノベルティ・ポップアップ・スライド資料など、多岐に渡ります。

制作したアイテムの例

オフラインで開催するイベントなので、その場の印象に直結する会場装飾は大事な要素です。今回は特に、祝典としての華やかさや、ビザスクへの期待感を演出できる装飾にしたいと考えていました。

また、会場の広さや設備によって適切な装飾は変わるため、会場を下見しながらどんな装飾にするべきかを決めていきました。

実際に会場に入ると想像以上に広く、お花や掲示物をいくつか置くだけでは間が持たないし、予算にも限りがあります。そこで、最も注目が集まる壇上のスクリーン左右に垂れ幕をつくることにしました。

会場前方のスクリーン横に設置した垂れ幕

垂れ幕のデザインは、ビザスクの今までの軌跡や明るく未来へ続く想いを表現しています。 10周年イベントの様子であることを表現しながら、スクリーンを鮮やかに彩り、会場を華やかにしてくれる良い装飾となりました。

裏側から投影されるスクリーンではないため、登壇者が壇上でお話する際はプロジェクターをオフにする必要があり、垂れ幕が左右にあることで背景がブランクになってしまうのを防ぐ役割もあります。 お気づきの方もおられるかもしれませんが、実は当日設営の慌ただしさから掲示担当者への指示と確認を怠り、想定とは左右逆に掲示されるという痛恨のハプニングがありました。見た目に大きな支障はないのですが、写真にも残りますしコンセプト的には少々残念な結果となりました。今後は必ず指示書をしっかり共有の上施工確認しようと反省しました。

また、入口付近や、卓上など会場内での主要な動線となる場所にはキービジュアルをあしらったポップアップや看板を設置したり、記念写真を撮っていただけるフォトブースも用意しました。

卓上のポップアップや、フォトブースとダイカットロゴパネル

サーモタンブラー・ノート・ボールペン・ステッカーを制作し、ゲストのお土産ノベルティとしました。

ゲストにお渡ししたノベルティ
サーモタンブラー・ノート・ボールペン・ステッカー・カルチャーブック

ノベルティの選定・制作時には、特に以下のような点を意識しました。

ノベルティの選定・制作時に意識していたこと

お渡しする対象は、既にビザスクを沢山利用してくださっている方々ですが、サービスに好感をもっていただくことと、グッズを実際に使ってくださるかは別の話です。そのため、クライアントやエキスパートの方々が、インタビューに対応したり、新規事業を考えたり調査を行うなどの日常のなかで、使っていただけそうなものを選定しました。

また、実際に手にするものだからこそ、より正確なイメージでビザスクのブランドに接していただけるよう、フルカラー印刷や印刷の質感など、細かな部分にもこだわりました。

※ ビザスクのブランドカラーを印刷物に適切に反映するための試行錯誤は、こちらにもまとまっているので、併せてご覧ください

また、10周年用に制作したノベルティだけでなく、最新版カルチャーブックも同封しました。

内容としてはWebに公開されているものなのですが、ノベルティだけでは伝えきれないメッセージを冊子という形でお届けしたいと考えました。大変ありがたいことに、ご熟読の上お褒めのお言葉をパーティのご感想と共に数多くいただきました。

今回のパーティには、ビザスクをご活用のクライアント、専門家として知見をご提供くださるエキスパートやメディアの方々など様々な立場の関係者がお越しくださいましたが、業種や年代は多種多様です。

そのなかで、よりゲスト間の交流を促したり、手持ち無沙汰にならず、心地よい場だと感じてもらえるようにするため、アイテム面からも工夫を凝らしました。

例えば、ゲストに付けていただくネームホルダーでは、Guest(クライアント及び社外の関係者)・Expert・Staff・撮影NGの方用の4種類を用意しました。

10周年記念パーティで使用したネームホルダー

このような設計としたのは、以下のような点を考慮したためです。

  • ゲストのお立場を互いに認識しやすくすることで、コミュニケーションを取りやすく

  • 業種も記載することで、会話のきっかけに

  • 会社名を公開せず活動されているエキスパートの方などに配慮し、手書きで任意の記載に

  • カメラマンやゲストが撮影NGの方を認識しやすいように

単にネームホルダーがあればOKという訳ではなく、色々な立場の方が参加されることを踏まえ、気配りのできるデザインをすることはおもてなしの大切な姿勢だと考えています。

パーティ成功のためにベストを尽くすことは前提ですが、やはり予算上の制約もあります。

今回は、会場費やスペシャルムービーの制作費に大部分の予算を割り当てたこともあり、装飾・ノベルティにかけられる予算が潤沢だったわけではありません。

そのため、予算内で最良の装飾・ノベルティになるよう頭を捻ると同時に、10周年記念パーティ用の予算以外から工面できる部分はないか検討しました。

  • ノベルティ類はパーティー後も対クライアントやメディアの方などに汎用的にお配りできる点を踏まえ多めに作成し、追加予算を確保してもらう

  • 別の採用イベント出展用に作成したブース用背面パネルを、フォトスポットの背景として活用する

  • ロゴステッカーは、10周年パーティ、社員への配布、別のイベント出展時の配布用を見越した数をまとめて製作する

フォトスポットでの撮影の様子

結果、10周年記念パーティ用に大変満足のいくアイテムを揃えることができました。 より良い結果を生むために周囲の協力を仰いだり巻き込んだりすることで、予算などの制約を超えた動きができたと思います。

このような工夫を取り入れながら装飾・ノベルティをデザインし、当日も裏方で色々と動き回りながら、10周年記念パーティを無事終えることができました。

参加された方々からは、以下のようなありがたい声をいただき、10周年記念という特別な機会をデザイン面から支えることができたことを大変嬉しく思います。

  • 一生忘れられない日になりました。

  • イベントへの参加を通じて、人をつないで人をエンパワーするユニークなプラットフォームとしてのあたたかさを直に感じることができ、良い出会いに改めて感謝の思いを感じました。

  • オンラインでしかお会いできなかった御社の方々と直接ご挨拶出来たり、色々な方々とネットワーキングできたり、とても有意義な機会となりました。

パーティ当日の様子

また、装飾・ノベルティのデザインを担当するなかで、良かった点や、今後改善したい点もいくつかありました。

  • ノベルティの品質が良く、早速使っていますとお伝えくださったゲストがいた

  • イベント後の活用も想定して、装飾やノベルティを制作できた

  • 装飾やノベルティでのフルカラー表現は、アイテム選定や印刷方法、予算において多少ハードルがあがるが、こだわりを持って取り組めた

  • フォトブースでは、プロップスも用意してビザスク社員とゲストの撮影が盛り上がっていた

  • ノベルティ制作会社の在庫数は変動したり、支払い手続きに時間がかかったりする場合もあるため、余裕をもって発注準備ができるとよさそう

  • スライドやネームタグなど、文字が小さく見えづらい場面があったため、会場の照明やスライドからの距離など熟考して制作できるとよさそう

  • 予算交渉の初期の初期段階にノベルティのデザインがあると、追加予算の総額がより早く確定できたかもしれない

  • 現場の設営時は、担当者により具体的に指示し、最後まで見守る

私は2023年3月入社なので、ビザスクの10年間の軌跡を実際に経験したわけではありません。しかし、開催に向けてメンバーと準備を進め、当日ゲストやスタッフの楽しげな様子に触れ、ビザスクというサービスが愛され、大きな期待を寄せていただいてることを肌で実感することができました。

直接お話することができなかった方も多くいらっしゃいますが、会場空間やノベルティなどの制作物を通して、10年分の感謝や今後に向けたメッセージを感じていただけていると幸いです。

これからもビザスクがより多くの方々に愛され、価値を感じていただけるサービスとなるよう、デザイン面から取り組んでいきますので、今後の成長にご期待ください。

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