エイチームコマーステックでデザイナーをしている新卒2年目の秋山です!

普段は自転車ECのcymaでwebやグラフィックデザインを担当しています。

今回は、先日社内でリリースしたロゴのガイドラインについて、背景やポイントをまとめてみたいと思います。

もともと、cyma事業は赤字が続いており、ビジネスの立て直しを最優先に動いていました。

そこから、徐々に黒字化の兆しが見えてきたタイミングで、クリエイティブ周りの整備を進めていこうと思い、始まったのがこのロゴガイドラインに関するプロジェクトです。

2021年4月ごろからスタートし、およそ3週間かけて完成させました。

ガイドラインには、基本的な項目であるブランドカラーやアイソレーション、NGケースなどを載せています。

コントラスト比はJIS規格で採用されているものを参考に

このようなガイドラインに至った背景には「ロゴの意味合いの希薄化」「ブランドイメージを損なう可能性のある既存ロゴの使われ方」になっていたことがあります。

cymaは、立ち上げから8年が経過します。

私を含め、立ち上げ当初から関わっているメンバーは少なく、サービスローンチ後まもなくして入社したメンバーがほとんどを構成しており、「誰もロゴの意味やタグライン(ロゴ横のメッセージ)を説明できない」という状況でした。

そのため、人によって「cyma」のみでロゴを使用したり、無理にタグラインを入れ込んで文字が見えなくなるまで縮小してしまったりと、ロゴの使われ方もロゴ自体にも問題を抱えていました。

このような背景から、「タグラインをなくし」「ロゴの正しい使い方を定義する」ことをゴールにガイドライン策定に動き始めたのです。

とはいえ、私自身ロゴのガイドラインをつくるのは今回が初めてだったので、リサーチから入ることに。

他社で公開されているロゴのガイドラインを調べながら「ロゴそのものの役割」「理想的な定義の仕方」などを調べていきました。

参考にしたガイドライン

・DeNA

・Qiita

・LINE

・マイクロソフト

・PIXTA

アイソレーションについては、ロゴの一部分を基準として、余白を定義することが一般的であることもリサーチしながら分かったことの一つです。

cymaでのアイソレーション。

アイソレーションや最小サイズ、ロゴの良くない使用例など、大まかな項目やアウトプットのイメージがついてきたら、「cymaではどうすべきか」を考えていきました。

特に最小サイズについては、梱包材や紙面にもロゴが使われるため、デジタル上での最小サイズと紙媒体での最小サイズの両方を決める必要がありました。

紙媒体で使われるロゴの最小サイズについては、実際に印刷してみて、お客様の手元に届く様々な媒体を想定し、お客さまの購入体験を再現しながら「視認性・可読性を保てているか」をチェックしていきました。

実際に1mm単位で印刷して、◯や△、×などの印をつけていった時の様子

デジタル上のロゴに関しても同様に進めました。

こうして、ロゴの最小サイズが決まっていきました。

ロゴのNG例も決めていき、ひとまずロゴのガイドラインが完成。

NG例は、これまで社内で実際にあった、「ブランドの認知を損ねる可能性があるようなロゴの使われ方」を中心に決めていきました。

デザイナー以外もロゴを使うことがあり、実際に起きた例をもとにNG例を作成

ガイドラインを決めただけでは、当初目標としていた「ロゴが正しく使われる」ことは達成できないため、ロゴ利用のための社内での流れも整備しました。

現状は数もそんなに多くないので、社内外でロゴを使用する場合やロゴに関する問い合わせがある場合、私が窓口になるように整え、一貫したロゴ使用の管理責任を担いました。

ロゴガイドラインの策定が終わり、現在は実際のサイト内ロゴや印刷物のロゴ差し替えの対応をしています。

ガイドライン自体が、直接すぐに事業に好影響が出るわけではないです。

しかし、これを起点に、社内でサービスのカラーやタイポグラフィの定義がはじまったり、これまでの制作物に使われたロゴの見直しが起こったりと、一貫したブランドへと少しずつ歩み始めています。

ロゴのガイドライン策定が初だったこともあり、やり切った気持ちと同時に、今回はやれなかった「ロゴ自体のアップデートまで入れたらな」と思う部分もあります。

新卒2年目としては、非常に貴重な経験をさせていただけたことは間違いなく、チャレンジの機会をもらえたことに非常に感謝しています。

他にも聞いてみたいトピックや、気になっていることなどあれば、ぜひこちらから教えてください!それでは〜!

このデザイン組織をもっと知る