DMMの横断系デザイン組織を運営している齊藤です。
DMMでは、複数の組織に所属するデザイナーが連携し、チームやサービス成長のための支援制度の策定やメンバーの採用・育成、事業支援を通したデザイナーの成長戦略やメンバーのスキルサポートを行っています。
3年前の会社全体の組織再編以降、社内デザイナーの連携を再構築の為の、縦横ハイブリット組織に至った経緯をまとめてみます。
DMMは、2018年まで全社に跨がる一つのデザイン横断組織が置かれていたのですが、合同会社に組織変更したタイミングで、各デザイナーが各事業本部やサービスに所属するという形に置き変わりました。
デザイナーが事業部付けで配置されている状態でしばらく運営されていましたが、リソース面やキャリア形成面での課題が徐々に表面化してきました。
「なんでもやってるDMM」のコピーの通り、DMMは20を超えるグループ会社と、58の事業を運営しており、さらに新規事業もどんどん生まれ続けています。
そのため、デザイナーが事業部付けで長期間所属していると、どうしても事業によっては業務が固定されてしまい、他のデザイナーとの交流が少なくなる環境になってしまっていました。
また、新規事業を積極的に立ち上げていく反面、事業を撤退することもあります。
デザイナーのキャリアを考えると、事業のクローズまで貢献してくれた方への次のチャンスを用意する事、または高い専門性を持つ人へはサービスを跨いでアサイン可能な仕組みを作る必要がありました。
そこから立ち上げた縦横ハイブリッド型デザイン組織の構造はこのような形になっています。
大きく、デザイナーの所属組織を区分すると
・全社横断 所属:教育や採用等の長期施策を牽引 ・本部横断 所属:新規サービス構築や事業所属デザイナーの技術や教育支援 ・事業所属:担当サービス運営や追加開発
があり、特に組織を跨いだ事を動かそうとすると「全社横断」と「本部横断」での連携が密である必要があります。
組織を跨いで挑むべき課題は決裁・教育・評価の3つです。
課題別にプロジェクトチームを立ち上げ、一貫性と推進力を保つ為に各組織で課題に向き合っている方を選抜し、参加してもらいました。
3つの支援ポイントでは、それぞれ以下のような役割を持っています。
・決裁:デザイナー全体に関わる方針決め・本部を跨ぐリソースや採用に関する調整 ・教育:目の前の事業の数値を追う以上に必要なキャリア開発 ・評価:つくるプロセスを適正に評価する仕組みづくりと評価者の教育
例えば、評価においては、以下のようにDMMのデザイナーに必要な能力を定義し、評価制度に落とし込んでいます。
このような各事業やサービス単位で取り組みづらいところに貢献できる点に、横断組織やプロジェクトチームのメリットがあると思います。
また、横断組織では、実際に現場でリソースが不足していたり、プロセスがうまく進んでいない時に、横断組織に所属するメンバーが現場に直接入り込んで事業立ち上げを一緒に行う支援もしています。
現場の人たちと新しいものづくりの形を作っていき、DMMらしいデザイナーの基準をつくっています。
DMMで活躍するデザイナーは事業として「ちゃんと稼ぐこと」という最終結果に対して向き合い、失敗してもそれを糧にできる人材です。
事業が複数立ち上がり、それぞれの事業の独立性が高いので、一つ一つがベンチャー企業のような環境になっています。
デザイナーはその中でそれぞれの事業に貢献するために、デザインをデザイナーだけのものにしないスタンスが求められます。幅広い職種を巻き込んで、「デザインごと」を「組織ごと」にしていくためのチャレンジに取り組み、失敗しても良いが、失敗が次の糧になるようにしていく。
そのように常にチャレンジングでいられる環境をつくるため、横断組織は今後も「なんでもやってるDMM」の事業づくりを支える組織づくりに取り組んでいきます。
DMMで働くことにご関心ある方はぜひこちらのページからご応募いただき、お話ししましょう。