SmartHRコミュニケーションデザイングループ(コムデ)のsahalogです。
以前から、セールスプランニングというチームとともに、膨大な数の営業資料をつくるための体制づくりをしてきました。
そして今回はその続編、「いかに制作物を増やしても、クオリティを担保しつづけるか」について、仕組みや体制を中心にまとめてみようと思います。
前回まとめたように、デザイン制作依頼は、セールスやマーケをはじめ、ほぼすべての部署からコムデに、Slackで制作依頼が届くようになっています。
Slackのワークフロー機能を活用して、依頼が来たらSlackに自動で流れるようにしています。
ワークフローの活用について詳しくはこちら
そして仕組みができると同時に、サービスも成長し、依頼は増え続けました。
2020年11月時点で、月に20本程度だった依頼数が、4ヶ月後の2021年3月時点では70本にまで(!)なりました。
制作物の一例を挙げると、以下のような感じです。イベントバナーからeBook、資料、チラシ、Zoom背景までさまざまなものがあります。
増え続ける依頼に「このままでは対応しきれず、クオリティやスピードが落ちてしまう」と感じ、チームの拡大や別の仕組みが必要になってきたのです。
コムデには現在3つのユニットがあり、私は「Direct-comm(ダイレクトコム)ユニット」というお客様に近い場所の制作物を担当しています。
そもそも増え続ける依頼に対して、全然ユニットに人が足りていない状況で、今後も足りなくなるのは目に見えていました。
そのため、まずは人員拡大をするため、自分自身が採用に動くことに。
結果として、チームの人数は3人から、7人になりました。
余談ですが、採用時に重視したのは「制作スキルとコミュニケーションによって課題を解決する力」でした。
セールスプランニングはもちろん、さまざまな部署と一緒に、コミュニケーションを取りながら進める必要があるので、「なぜこのクリエイティブが必要なのか」から汲み取っていける方を探していました。
そして、人員を拡大しながら、より依頼状況や、業務の偏りを防ぐための可視化にも取り組みました。
Slackのワークフローから依頼が来たものは、JIRAに自動的に「未割り当ての依頼」として、起票されるようになっています。
そして、未割り当ての依頼を、私が他のメンバーに割り当てる。
自身がデザイナーでもあるので、それぞれの制作物にかかる時間や、各メンバーの得意不得意を把握した上で、偏りがないように割り当てていきます。
また、詰まっていそうな箇所などあれば、積極的に15分程度の相談タイムを取り、なるべくすぐに解消するようにしていることも、多くの依頼に少人数で応えられる理由かもしれません。
多くの依頼を捌けるようにすると同時に、品質、つまり「SmartHRらしさ」を失わないようにすることが重要だと考えています。
なぜならコムデは「請求書からウェブまで全てのタッチポイントを担当したい」と思っており、一貫して担当することでお客様に「どこを取ってもSmartHRらしくポジティブに」感じていただきたいと思っているからです。そのためにはチーム全員が「SmartHRらしさ」を理解する必要があり、また新しいメンバーが入ってきてもすぐ理解できる仕組みが必要です。
そこで、私自身がつくった仕組みではないですが、「SmartHRらしさ」をインプットできていると感じるのが、週に一度開催される「制作物共有会」です。
Slackの便利機能「Reacji」を使って、投稿に「デザイン作業中」「デザイン完成!」などのスタンプをつけたら、自動で「制作物共有会チャンネル」へ投稿されるようになっており、
そのチャンネルを見ながら、毎週「どんなことに気をつけて制作しているのか」「最近変わったルールや共有したほうがいい情報」などを含めて、SmartHRデザインノウハウを共有しています。
また、半年に一度の単位ではありますが、コムデ全員で「活動振り返り」の場をおいています。
この場では、「誠実」「ポジティブ」「わかりやすい」「親しみやすい」など、SmartHRらしさを表しているものに、Miro上でスタンプをつけていきながら、「SmartHRらしさの共有」を行っています。
そうすることで「ポジティブ」のスタンプがたくさんついている制作物がSmartHRらしい「ポジティブ」さを表したものになるのでみんなの認識をそろえ、また新しい制作物を作る時に「ポジティブ」のイメージがしやすくなるので、結果SmartHRらしいデザインを作ることができます。
上記までで、一通り、クオリティを担保しながら、数を捌いていくことについてはやれるようになりました。
しかし、その上で更に仕組み化が必要となる「会社の資金調達に伴った全社で採用に向けた発信」をしていくイベントが発生しました。
結果として、全社で50記事以上の発信をすることになったのです。
▼発信例
自分の声をプロダクトに活かせる。そう、SmartHRの組織人事ならね。
https://note.com/demitasse_coffee/n/n32bc0f9b3985
私がSmartHRで"支社マーケター"として熱狂している3つの理由
https://note.com/yuta_imanishi/n/n9d32cbabb2c1
これまでの依頼に加えて、さらに臨時で、大量の依頼がくるとなると、さすがにパンクしてしまうので
・アイキャッチなどはメンバー自身に作ってもらうパターン
・依頼はしてもらい、何かしらの方法でコムデの負担を軽くするパターン
を検討、広報メンバーと相談しました。
結果としては、「負担は軽くしたいけど、やっぱり細部までSmartHRらしさにこだわりたい」ということで、コムデが依頼を受けることに。
アイキャッチのいくつかのパターンをつくり、記事執筆者の方が依頼する際に選んでもらう形にして負担を減らしました。
Google Formで、どのパターンのアイキャッチにするか選んでもらいました。
相談に乗ってくれた @ta_ke_be さんありがとうございました🙏
また、上記のように「瞬間的に依頼が多くなるタイミング」は、全社に対して、制作スケジュールについての周知を行うこともやりました。
このようにして、コムデ(特に私の所属するDirect-commユニット) では、増え続ける制作依頼に対して、スピードと品質を保つ工夫を常に続けてきました。
おかげで?社内では「体制おじさん」なんて呼ばれてますが、どれだけ事業が大きくなってもSmartHRらしさを失わないことを大事にしています。
そして、次のチャレンジとして、「どの時期にどんな制作物が必要か」を部署をまたいで、年間施策カレンダーのようなものをつくろうと試みています。
きっかけは「現在、依頼が制作物フェーズになったタイミングでコムデにくる」ことが多く、もっと事前に計画段階から把握していれば「この時期は全社的に施策が多いのでリソースの確保が必要」なことが事前に把握できたり「施策を俯瞰でみることができるので制作の優先順位が付けやすくなる」のでより効率的に制作を行うことができると思ったからです。
現在コムデでは、年間の制作物をカレンダー的にまとめているのですが、他部署でも連携して同じことをやりたいと思っています (現在構想中)
コムデの中の仕組みをつくり、次は部署をまたいだ仕組みに落としていけるよう、チャレンジしていきたいなと思っています。
実現するかもわかりませんが、改善をつづけていくので、続報をお楽しみに。
以上、SmartHRのsahalogがお送りしました。最後までお読みいただきありがとうございました。